2012年01月01日

日夏里館2011年 この一年

一年前の年末は、吹雪でした。
今年は、穏やかな年の瀬と年始です。




日夏里館の保存に取り組みだして2年と10ヶ月程度。

昨年の31日の投稿を見ていると、
 2010年の1年を振り返ると色々なことがあり、建物が残ったことにより色々な可能性が生まれつつあること、しかし、傷んだ建物の改修など課題も多いことを確認し、多くのみなさんの支援がなくては遂行できないことだということを実感した1年でもあった。

 2011年のこの一年にもいろいろなことが動いている。

 2月19日 県立大学近江地域再生学座コミュニティプロジェクトの発表会で、荒木敬之氏「日夏まちづくりフォーラム」の提案、又吉重太氏は発見された設計図を中心に調査報告書づくりのプロジェクトを進めつつあるが、発表は大学生と地域の連携のための組織づくりについて提案された。
 2月25日発行のチェキポン「知られざるヴォーリズ建築」で日夏里館が紹介された。

 4月6日 東北関東大震災チャリティー いのちをつなぐコンサートが二階大広間で開催される。震災のことを考えながらはじめての生演奏を聞くことができた。また、5月2日~7日物産展「ふくしまから生まれた ひと モノ こころ」一階ホールで開催された。

 5月6日には、湖東定住自立圏地域創造事業「ヴォーリズ建築旧日夏村役場再発見事業」が採択され、6月5日には第一回の旧日夏村役場建物調査委員会を開催し、本格的に調査報告書作りが動き出すことになった。
 そして、嬉しいことに、7月19日 ヴォーリズ建築事務所で図面の写真撮影させていただいたが、41点の設計図が残されていた。
 8月7日には、石井和浩氏をむかえて「ヴォーリズ建築旧日夏村役場再発見事業」旧日夏村役場見学会・中間報告会開催することができた。

 ところが、9月3日大型台風12号のため南の入口の袖壁が崩落してしまった。これは、修復の必要性を認識していた部分ではあったが、遅かりし・・・。

 9月4日から滋賀県立大学迫田先生ほかによる建物現地調査が開始された。

10月2日、日夏里館を利用いただいていた日夏町自治会が移転され、10月9日新築日夏町公民館が開館された。
 ところが、新公民館への移設をお願いした地域の時報サイレンは、10月10日に止められ、11月15日撤去された。いろいろ思うところはあるが、機会があればお伝えしたい。

 11月23日には、第3回目の日夏里館フェスタが開催された。歴史講演会、日夏を代表する日本画家寺嶋白耀氏の絵画の特別展示やフラダンスもあった。

 12月17日、旧豊郷小学校講堂で開催された「湖東地域の歴史的建造物を活かしたまちづくり-地域住民参加によるシンポジウム- 第2回目の午後多くの方にお越しいただくことができた。その企画は、旧愛知郡役所庁舎の保存活用を目指す「こころばえの会」主催で学ぶことも多かった。

 12月23日には、日夏のまち歩きを行うヒナツクエスト、県立大学生によるプロジェクトで、参加者から私の気づかないの点などを指摘いただくことができた。

 12月17日講演された川端五兵衛氏の言葉を日夏に当てはめて考えると、次のようになるのではないでしょうか。

 「日夏村役場と産業組合の合同庁舎は歴史的に日夏発展、日夏のまちづくりの原点だった。この建物の傷みは、日夏の人の心の傷み(痛み・・・)だった。この建物が村役場と農協の機能を失ったあと、まちづくりに真剣に取り組まなくなったことが原因だ。昔は日夏の人々はこの建物を自慢し心から愛していた。建物は自然に朽ち果ててきたのではない。日夏の人たち自身が傷め朽ちさせた張本人である。」そして、「この建物が無くなった瞬間から後悔が始まる」ということが本当ではないか。

 そんなことを再確認したこの一年であり、やはり多くの方々に支援をいただいた一年でした。

 3月17日午後には最終報告会を計画中ですが、それにしても傷んだ建物の修復と保存への道は、まだまだこれからで、どこまでできるのかは?。

 最後に、今日の元旦会の様子を追加しておきたいと思います。





Posted by 日夏ヴォーリズ建築の会 at 12:44 Comments( 0 ) メモ
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プロフィール
日夏ヴォーリズ建築の会
フルヨじいさん

 本人はそんなに思っていないが、子どもたちから見ればやはりそのとおりか。

 日夏に生まれ日夏で暮らしてきた。これからも日夏の良さを再発見しながら暮らしていきたいと思う。できれば色々な方々と共に。