2014年12月06日

『「生存」の東北史 歴史から問う3・11』を読む

今日は10時前から雪が舞っていました。
午後3時頃にはアラレが降ってきました。やはり寒い。

ブログの投稿が少し滞ってしまいました。
この間、少し気になった大門正克ほか編『「生存」の東北史 歴史から問う3・11』(大月書店)を読みました。内容は、東京新宿での講座と気仙沼でのフォーラムをベースにしたものとのことです。

 この本のあとがきにかえてを参考にして記すと、日夏に生まれ、暮らし、日夏村役場・産業組合合同庁舎である日夏里館の建物に関係した一人として、語り継ぐ必要性を感じる。そもそもこのブログの始まりも、この建物が無くなってしまっては、この建物に関係してきた人々と地域の歴史が忘れ去られてしまうことを危惧してのことだった。建物が完成した昭和10年(1935)は、地域にとっても重要な時期であった。それは、まちづくりに燃えていた時代のように、私には思える。戦前から戦中、そして戦後にかけて人々は「どう生きようとしたのか、何を学び、何を引き受け、自らのあすをどう再構築しようとしたのか。」語り継ぐ責務があると感じるからでもある。
 人の記憶は必ず薄れ、時代の気分は驚くほど早く移ろっていく中で、建物の存在が思い出すことを助けてくれると強く思うからだった。地域の歴史を掘り起こしていく中で、更に新しい発見をすることができるもものと思う。無限の可能性を無にすることはできなかった。それは、地域の先祖に対する冒涜のようにも思われたからだ。
 こんなことを言っているのは、年寄りの老婆心かも知れないが、この書で紹介されていた石巻市雄勝町での地域復興を学ぶ総合学習と子どもたちの復興プランに見られるような、次世代の子どもたちによる活用の可能性を残しておき、期待したい。
ともかく、語り継ぐ努力をしたいと思わせる一書でした。

最後に、今日の日夏里館。





タグ :生存


Posted by 日夏ヴォーリズ建築の会 at 15:25 Comments( 0 ) 活動メモ
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日夏ヴォーリズ建築の会
フルヨじいさん

 本人はそんなに思っていないが、子どもたちから見ればやはりそのとおりか。

 日夏に生まれ日夏で暮らしてきた。これからも日夏の良さを再発見しながら暮らしていきたいと思う。できれば色々な方々と共に。