2011年12月19日

歴史的建造物シンポ(2)から

 2011年(平成23)12月17日(土)今年はじめて雪でうっすら白くなった寒い日でした。旧豊郷小学校講堂で開かれたシンポジウムに呼んでいただきました。

 湖東地域の歴史的建造物を活かしたまちづくり-地域住民参加によるシンポジウム- 第2回「風景はみんなのもの」でした。主催は、愛知郡役所の保存に取り組んでいるこころばえの会

 川端五兵衛氏の基調講演、その後湖東地域の保存活用グループの紹介で、豊郷町の旧豊郷小学校、甲良町の旧甲良東小学校、多賀町のもんぜん亭、彦根市のスミス礼拝堂・日夏里館の5館。

 午後見学させていただきましたが、日夏里館以外は修復等されている。日夏里館は利用しているものの、全体の修復の見込みすらまだ無い。

 予想はしていたが、時間が無かった。少しだけ説明して終わらざるを得なかった。

 川端氏の基調講演 八幡堀再生のための取り組みは興味深かった。



 西村幸夫・埒正浩編『証言・まちづくり』(学芸出版社)掲載の2007年6月13日石川県立生涯学習センターでの川端氏の話をまとめた冊子の抜き刷りを資料としていただいたので読み返してみました。

 八幡堀再生に取り組まれた青年会議所のスローガンは、「堀は埋めた瞬間から後悔が始まる」だった。

・八幡堀は歴史的に八幡発展の原点。堀の汚れは市民の心の汚れ。堀が物流機能を失い、市街地から流入する排水の富栄養化が原因。昔は市民が川ざらえをしていた。
・堀は自然に埋まったのではない、市民自らが埋めた犯人である。

 これを日夏に当てはめてみると、
「日夏村役場と産業組合の合同庁舎は歴史的に日夏発展、日夏のまちづくりの原点だった。この建物の傷みは、日夏の人の心の傷み(痛み・・・)だった。この建物が村役場と農協の機能を失ったあと、まちづくりに真剣に取り組まなくなったことが原因だ。昔は日夏の人々はこの建物を自慢し心から愛していた。建物は自然に朽ち果ててきたのではない。日夏の人たち自身が傷め朽ちさせた張本人である。」 そして、「この建物が無くなった瞬間から後悔が始まる」ということが本当ではないか。
 そのことは私の想いそのものでもある。

 この建物の保存に取り組んでまだ2年半あまりしか経っていない。まだまだ学ぶべきことが多いことを実感している今日です。

 シンポで学んだことや言いたかったことを追々紹介させていただきたいと思っています。





Posted by 日夏ヴォーリズ建築の会 at 19:21 Comments( 0 ) 活動メモ
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日夏ヴォーリズ建築の会
フルヨじいさん

 本人はそんなに思っていないが、子どもたちから見ればやはりそのとおりか。

 日夏に生まれ日夏で暮らしてきた。これからも日夏の良さを再発見しながら暮らしていきたいと思う。できれば色々な方々と共に。